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(2)親より第3者のアドバイスが効果的


お母さん方に多いタイプですが、スランプに陥って勉強が手につかない子を励ますつもりで言った苦言が、子供の予想外の反発を招き、困り果てた末に相談に訪れる人がいます。受験生に限らず、今どきの子には、親の「頑張るのよ」の励ましさえも「うざったい」。周囲を見回せば、親の小言に聞く耳を持たない高校生の多さに驚くばかり。親よりも、クラブの尊敬できる先輩を筆頭に、友人などの苦言や助言には素直に従う傾向があります。

多少、独断になりますが、子供が相談を持ち掛けたり、忠告を受け入れる順位は、先輩・友人―学校や塾・予備校の先生。次いで兄弟姉妹。残念ながら親は最後といえます。ですから、親の言うことに耳を貸さなくなった場合は、何を言っても馬耳東風なのです。

そうなったら、子供が信頼を寄せる先生など第三者にアドバイスを依頼した方が賢明で、効果的な解決策になります。現実には難しいことですが、平素から子供の尊敬する先輩、先生は誰なのか、子供の交友関係などを把握しておく必要があります。できれば、子供を介さなくとも、相談ができる関係ができているのが理想で、先輩や友人とは無理としても、学校、塾あるいは予備校の先生とは緊密に連絡を取り合う日ごろの努力が欠かせません。

相談を受ける親の多くは、こうした努力を怠ったまま、子供とのコミュニケーション・ギャップに悩んでいます。子供の方も、受験期が子供から大人への脱皮期と重なり、複雑な心理状況にあります。高校生にみられる親への反抗心は、言い換えれば、親離れの表れ。その兆候を感じたら、大人扱いをすることです。いつまでも子供扱いをし、「勉強、勉強」と追い立てるのは逆効果で、時には自主性を尊重し、見守ることも肝要です。

多感期にある受験生は些細なことで、勉強のペースが乱れることが多々あり、これが受験を難しくさせているのです。その原因は、学校やクラブ活動など千差万別ですが、親子関係もかなりの部分を占めています。

少子化社会の弊害なのでしょうか、子供にかける親の情熱が大きいあまりに、子供はそのプレッシャーに、もがき苦しむ。その悪循環から解放されるためにも、第三者に助言を求めてください。