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(6)日記をつけて自分の考え整理しよう


効果的に受験国語の読解力と論旨要約力をアップさせる方法の一つは新聞を読むこと。前回、そう勧めましたが、今回は日記の効用について書きたいと思う。

さて、何人くらいの受験生が日記をつけているのでしょうか。想像するに、三割にも満たないかもしれません。日記を書かない理由は、時間がない、書き方が分からない、などいろいろでしょうが、大学進学を目指すなら、日記をつけてほしい。日記をつけることを難しくとらえる必要はありません。天気、出来事、その日の勉強内容、友達との会話、読んだ本や見た映画の感想など、メモ程度でも十分です。まずは書き続けること。それが大事です。

私は浪人時代に、岩波新書で梅棹忠夫著の「知的生産の技術」という本に出合い、その中にレオナルド・ダ・ビンチの「発見の手帳」という記載があったのに感心し、それ以来、今日まで続けています。梅棹氏の薦める「京大式カード」というのは、全く実行できませんでしたが...。

私の日記帳は、発見したことや発想を何でも書き留める雑記帳のようなもので、これまでに日記を含め二百冊以上になりました。

日記を書く習慣性を付けるには、立派な日記帳よりは、手帳の方が便利かもしれません。新しい手帳を買い求める際、スケジュール欄に余白の多いものがベスト。その日あったことを余白部分に数行を書くだけで日記になり、気が乗って長文を書くことも可能です。常に携行していれば、ちょっと空いた時間や通学の車内でも気軽に書けるので"三日坊主"になることも少ないでしょう。

本題の日記をつける効用ですが、最大は、自分の考えや行動を整理できることだと思います。文章を書くことは、物事を客観的に考えることになりますから、必然的に自分の考えが整理されるようになります。日記は、その意味で、自分の考えを整理したり、思考を楽しむ最高のツールといえるでしょう。当然、書き続けることが文章力の上達につながり、ひいては論述式問題や小論文の受験対策となります。加えて、日記をつけ、生活や行動を顧みることが、時間を大事にし、メリハリある生活を心掛けねばという意識を芽生えさせます。その付随効果は長丁場の受験生活に生じがちなダレを防ぐ役割も果たします。