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(5)読解力つけるため新聞読む習慣を


受験勉強の在り方について書いてみたい。受験勉強法といえば、受験生の多くは参考書や問題集と首っ引き。そうしなければ、受験に勝てない。そのような思い込みが受験生だけでなく家族や先生にもあるようです。

しかし、それは必ずしも適切な勉強方法とは言い難い。とくに現代国語や社会においては...。では、どんな勉強法をしたら良いのか。私は、欠かさず新聞を読むことを日課に加えるよう勧めています。その理由は、出題傾向を分析すると、入試における現代国語では、読解力を問う設問が大半で、文学史などの知識を問う設問はごくわずか。その傾向はレベルの高い大学ほど顕著で、難関校では八割方を読解力を問う問題が占めています。

受験勉強は、入試に即応したものでなければいけないわけで、予備校では読解力の養成にポイントを置いた指導を行っています。読解力を付ける勉強法の一つは読書です。子供のころから読書に慣れ親しんでいる人は、自然に読解力も培われており、特段の勉強は必要ないかと思います。

そうでない場合は、活字を読む習慣をつけることから始めざるを得ません。そこで勧めるのが新聞です。私は、日課として新聞を読んでいれば、読解力も高まり、結果として受験国語の得点力をアップさせる近道になる、と信じています。新聞の読み方ですが、とりわけ入念に読む必要があるのが、文化欄などの評論文です。入試によく出題される文章のほとんどは、評論など論理的な文章。文化欄には大学教授や評論家の評論が載っていますが、新聞に掲載された文章がそのまま入試に引用されることが多いので、くまなく読むことがそのまま受験対策にもなります。

ところで、入試で出題の多い評論を表して、五大評論家という言い方をします。養老孟司、大岡信、山崎正和、外山滋比古、加藤周一の五氏です。読書をする場合は、入試の出題率も高いこの五人の作品を勧めます。

もう一つ、新聞のコラムなどから引用した出題が多いのも最近の傾向です。産経新聞では「正論」がそうです。新聞は単に読むだけでなく、どんな内容が書かれてあったのか、字数を決めてまとめると、より一層、読解力と論旨要約力を同時に磨け、新聞はいい教材になります。